悲しく 降る ナミダ












*雨*






雨が降ってる。

ザァ・・・っと降る雨の旋律に

耳は次第にそれしかとらなくなる。




傘も差さず、立っていたのは愛しい人。





「ハロルド・・・?」




彼女もまた雨の歌に耳を傾け

自分の声を聞いてはくれなかった。

近づく。彼女は気付く。





「どったの、ジューダス?」








振り返る彼女に顔は

少しも笑っていなかった。

いつもの表情とは違う。

神妙な表情。ますで何を考えているか分からない。

だけど・・・。




「泣いているのか?」






自分はそう感じた

いつも、おどけていてよく分からないが

そう感じる事ができたのだ。






「雨が降ってるから・・・・うん。
 そう見えるだけよ。
 私は全然平気だけど。」

「だけど?」

「ジューダス、貴方の方が泣きそうよ?」












雨よ、降れ。


僕達の代わりに


悲しい雨を降らせ。





そしたら僕達は平気だから。








だから少し


もう少し


雨を降らして。








−fin−







あとがき
最初はD.Gのネタだったんですが書けなくてハロジュ。
WJ系がまったく書けないよッッ!!?
まぁ、主にテイルズなので悩む事も無いのですが・・。[ォィ]
ジューダスもハロルドも悩んでない素振りを見せていても
こんな風に折れてしまう日もあればいい。