「何故好きになってしまったのか。」

あんたも私も本当は出会わないような時代に生まれてる。
だって1000年よ?
運命感じちゃうのも無理ないわ。


「何故出会ってしまったのだろう。」

奇跡の力って言うのは非科学的だから使いたくない言葉なんだけど、認めざるを得ないわよね。
でもそれが現実に起こってる話なんだから私に出来ないはずないの。
理論なんかはもう私は考えちゃってるし。
今別れちゃっても次があるって考えたら前向きじゃない?


「本当に出来る事なのか?」

問題はレンズよね。
私には帰ったら時間がある。
急いで探したらきっと私がキレイなうちに会いにいけるわ。





一通りの説明を自分の中で考えた。
なんて前向きすぎる理論なのかしら。
離れたくない、会いたい。それだけを望んでいるのに。

ハァと溜め息。
私に出来ない事なんてないのよ、と心に刻み付けて。

隣にいる彼を見る。
モンスター・・・見たことないから未来のモンスターの骨の仮面を被ってキレイな黒髪のキレイな顔立ち。
彼は何もせずただじっと空を見ていた。
空は雲ひとつない晴天。ピクニック日和って所かしら。

私たちは公園にきていた。
特に何かあるわけではないが部屋にいるのももったいないと思った。
羨ましいくらいの青。
二人で散歩もいいかなぁと思ってジューダスを誘ったり。
いつまでもこの他愛ない時間が続けばいいのに。

なんてネガティブな考え。
けどそんな悩みも嬉しいと感じてしまう。
難題をつらいと感じてしまうより楽しんだ方が得なのよ。

「ね、もしさ私とずっと一緒に居れる事になったらどう思う?」

きっとあんたならこう答えるわ。

「「お前といたらいくつ命があっても足りないな。」」

やっぱり。
「・・・楽しいか?」
「えぇ。とってもv」




「そんな事が出来るとは流石ハロルド博士だな。」
からかうかのように皮肉を言うジューダス。
ジューダスはきっと無理だって思ってるから。
「まぁね。私は神だって越える天才様だから。」
無理だって決め付けられているものを超える時程楽しい事はない。
私はネガティブになったってそれを目指してる。

「問題はレンズなのよね。」

そういうとジューダスは言う。
「それだけあるのなら自分の過去や未来が見れるんじゃないのか?お前の知識で。」
私がどう答えるか分かった上できっと言っている。
少なくとも私の思考回路を一番わかってるのは今のところあんただから。

もしそれが手に入ったら私、ジューダスに会いに行くわ。
過去の私や未来の私なんかには興味はないの。
ジューダスがどうなってるかの方が興味ある内容なのよね。







Fin









あとがき
ハロルド視点は書いてて楽しいです。
でも何を考えてるかわからない感じなので表現に悩みます。

レンズがあったら何でもできるのにジューダスのために使うハロルド。
なんかいいなぁって思って書いてました-vv