「お前は弱味を見せないな。」
「そうね。でも甘えてはいると思うわよ?
こうやって寄り添っている事が証拠にならないかしら。」
赤々と燃えるかがり火。
その傍には寄り添って座る男女。
野宿をしようと決めたのは暗くなるちょっと前。
あと一日あれば目的の街につく。
それまで休んでおこうということだ。
少し寝た後ロニと見周りを変わった。
そのときからハロルドはいた。
寝れないらしい。
「平気か?」
「だてに研究室にこもってないわよ。少し寝ないくらい大丈夫よ。」
触れたところから心地良い温もりが伝わってくる。
このまま眠ってしまいたい衝動に駆られる。
でもどうせ次の街につけば嫌でも一緒にいるんだ。
今は我慢しよう。
「アンタこそ平気なの?アンタに倒れたら困るのは私だけじゃないのよ?」
「平気だ。」
「まぁいいけど。アンタが怪我したら私が治してあげる。じゃんじゃんやられちゃいなさい。」
「・・・。」
必要とされている安心感と愛されているという実感が一番生きていると感じさせる。
一度死んだ僕には大きすぎて戸惑うくらいの幸せ。
「なんか眠くなってきたかも。ここで寝てもいい?」
「断わったって寝る気だろう?」
「バレた?・・・それじゃおやすみ。」
「おやすみ。」
無防備な君の寝顔。
きっと世界で一番僕だけが知っている顔。
それがハロルドにとっての弱味だと思ってみたり。
fin
あとがき
ハロルドとジューダスはこれといった告白シーンが思い浮かばないために
ハロルドとジューダスはあまり好きだよ愛してる的な事をいってないんじゃないかなぁと思って
書いた作品。
ジューダスばかり弱味を握られてるので少しでもハロの弱みを探してる様子。[笑