「あのさ。」

伝えたい想いはただひとつ。

「どうかした?」
「・・・やっぱなんでもねえよっ!!」

なのに、言えない。
照れて、意地はって。
あぁ、どうしてだ?どうしてすなおになれねぇんだ?
たった一言「好き」って言えない。
お前の顔見ちゃうとさ、もう冷静に目、見れないんだよ。
心臓バクバクで何にも言えなくなるんだよ・・・。



But the thought that I want to convey is one


不思議そうに首をかしげるフェア。
そんな仕草が可愛くてまたさらにドキドキする。
「なに?すごく気になるんだけど。」
「なんでもねぇっていってんじゃん!!しつこいと嫌われるぞ!」
「しつこいのはどっちよ?さっきからそればっかり。
つまみ食いしたのなら今の内言った方がいいわよ?今だったら薪割りで許してあげる。」

頭をガシガシと掻く。
あーもう。いつからこいつと喋るのに勇気がいるようになったんだ?

「今日の晩御飯、なにがいい?」
伝えられないまま、次の話へ。
さっき言おうって決心したのに決心が揺らぐ意気地なしの俺。
「肉が良い。」
「もっと具体的に言ってよ・・・。せっかく聞いてるんだから。」
「お前の料理は全部うまいんだからお前の料理ならなんでも好きなんだよ。
俺、一生ずっとお前の料理食いたい。」

あー。こんな他愛ない会話なら普通に出来るのによ。
肝心の一言が言えねぇなんて本当救えねぇ。

横にいるフェアの顔を見ると豆鉄砲食らったような鳩みたいな顔して俺を見ていた。
そして、すぐ逸らされた。
「リューム?いっいきなりどうしたの??そんなにいきなり褒めて?。」
フェアの顔は耳まで真っ赤で照れてる事がわかったし、文法がおかしくて動揺してる事も見て取れた。
「えっ?俺なんか変な事言ったか?
お前の料理は美味しいからずっと食べてたいって言っただけで褒めてるんだぞ?」
「リュームってときどき爆弾発言するよね・・・。
まぁずっと一緒にいてくれるなら作っても良いけど。」
明後日の方を見てフェアがつぶやく。
「好きって言ってくれるならね。作ってあげないと。」
小声で、確かめるように。
「まっまぁな、俺、お前の事嫌いじゃないからな、ずっといっしょにいるぞ!」
「はいはい。わかったよ。ずっといっしょにいるのね。」




伝えたい想いはただひとつ。
今はまだ伝えらんない素直じゃない意気地なしだけど近いうち伝えるから。
手、洗ってからいうからお前はいつもの美味しい料理作って待ってろよ?








Fni








【5:伝えたい想いはただ1つ】

あとがき
初リュフェア。リューフェア?【どっちでもいい
高原がリュームED狙ってるのを隣で見ててめっちゃかわゆいリュームたんに萌えて書いてしまった作品。
抱きしめて頭ナデナデしたいはぁはぁ【キャー
竜の子はかわいいですね。主人公ラヴですね。

リュームは大した事言ってないつもりでも結構すごい事いってて、それを自覚してなくてキッパリ言いたくてうじうじぎみ。
そんな彼に萌え萌えして欲しいですw

英語は「伝えたい想いはただ1つ」です。