ぱちぱちと音を立てながら燃え続ける焚き火。
それはまるで君のことを思う俺の心のよう。
ひとしきり泣いたあとの君は目が赤くて見てられなかった。
君の悲しむ顔は見たくない。
だから、俺は傍に居たいって強く思う。
絶対にそんな顔はさせない。
「もう・・・平気よ?」
君が悲しく笑うから。
それは綺麗で目が離せなかった。
君の涙、潤んだ瞳。その切なげな声。悲しいと思っているその心。
すべてが俺の心から離れない。
「平気なわけないだろう?平気ならもっと笑顔なはずさ。」
自分まで泣きそうになる。
声が、震える。
それを隠すようにぎゅっと抱きしめる。
強く、それでいて優しく。
腕の中で聞こえる嗚咽。
君のぬくもり。
止められなくなる思い。
君を守りたい。
fin
[5:悲しい笑顔]
あとがき
アルバートが死んだ辺りの所のテントイベント。
あれは反則ですよね。
多分もうきっとあれから確信したよ。