*まくら*








「ゼロスの枕、柔らかい。」


「んー?そう?
 しいなも柔らかいけどね。」


「馬鹿。」






窓の外は煌く街灯で照らされている。

疲れた皆はもう寝てて、

なんとなく二人でいたメルトキオでの夜。





「こっちにおいでよ、しいなvv」

「いっしょになんか寝ないよ、お前となんか。」

「ひどいなぁ・・・。いいじゃん♪」

「ゼロス?」

「ぶー・・。」




素直になってみてもいいじゃないか。

自分に言い聞かせてみる。

答えは無理のよう。




「俺は諦めが悪いから。」



なんていいながらゼロスは私の腕を掴み

布団に潜らされる。




「ちょっ・・・!」

「しいなちゃん、静かに!
 皆寝てるんだからっ。」

「あぁ・・・じゃなくて!やめないかぃ?!」






焦る私。ニッコリ笑ってるゼロス。





「しいなのまくらはここ。」



ポンポンと頭を撫でられる。

ゼロスの腕が頭の下に。





「な?柔らかいだろ?」



ニコニコと笑う。なんてやつだ!









「馬鹿・・。」


「ん?」






「すごく温かいよ、ゼロス・・・・。」










−fin−