君に触れたい
「何、ボーっとしてるの??」
「・・ぅぇ?・・・うへぇっ!!?」
「どうしたの、ルーク?
そんなにビックリしてルークてばヘンよ??」
「へんでもねぇし、なんでもねぇよ・・。」
ビックリするに決まってる。
たった今抱き締めたいと思う奴の
顔が気付いたらものすごく近くて
びっくりしない方がおかしい。
ティアは少し真剣な顔をして
俺に向かってこういった。
「なんかあるんなら相談してね?」
お前にいえたら苦労はしないって。
「ん?あぁ・・・そうするよ。」
にこりと笑ったティアに
ぎこちなく笑った俺。
誰が見ても片思いの図。
両思いならいいんだけど。
ティアは自分の事をどう思っているんだろうか。
やはり仲間としてしかみられて無いのだろうか?
触れたい、 触れてなんになるのかわからないけども
触れたい。
だけど自分には出来なくて。
「ルーク?どうしたのですか???」
「・・・ん?ジェイドか・・。」
「なんですか?その「ジェイドか・・・。」って言う台詞。
私じゃダメですか?しくしく・・。」
「んな訳じゃねぇーよ・・。
なんでそこでめそめそすんだよ・・。」
いつもニコニコしているこのジェイドは
女の扱いとか慣れてるんだろうな。
相談してみるか?
でも俺みたいな悩みした事ねぇんじゃないかな・・、コイツ。
というか、コイツが俺がそんな事で悩んでるなんて知ったら
面白がって面白おかしくからかうんじゃないか?
「何考えていたか当ててみますか?」
「当ててみろよ。」
「ティアの事思っていたんでしょう?」
「!!!!!???!!」
「イヤー、図星ですか??」
けらけら笑うジェイド。
やっぱコイツに秘密事をするもんじゃない。
「な、なんでわかるんだよ!!」
「ぼーっと間抜け面でティアの事を見ているからですよ。
わかるに決まっていますね。」
カ―っと顔が熱くなるのがわかった。
わなわなと唇が動いたのもわかった。
相変わらずジェイドは笑っていた。
「いやー、青春っていいですねー。あっはっはっは。」
「おいっ!!ジェイド、ティアには言うなよ!!」
「あっはっはっはっはー。」
行ってしまった・・・。
ふぅと溜め息。
パッとみたティアとジェイドが喋っていた。
楽しそうだなー・・・・。
それにちょっと悔しい。
ティアの髪の毛についたゴミをジェイドがとっただけなのに
何だかとても悔しかった。
自分には出来ないのか?
でも、ジェイドに取られるくらいなら
ダメでも行動するべきだよな。
そうだよ、俺!
ずいずいとティアの隣に寄って行く。
そしてティアの肩を抱いて引っ張るように
前へといった。
なんだ、意外と簡単に触れられた。
ジェイド除く全員ポカーンとしていた。
ジェイドは大爆笑していた。
「な、なにルーク!!?」
「あっ、ごめん。」
パッと肩に回していた腕を離し
急に熱くなった顔を一生懸命振って
ティアをみた。
「どうしたの、急に・・・・。」
照れたティアも可愛かった。
じゃなくて。
「あのな・・・・。
ティアと二人でいたかったんだ。 ティアに触れたいと思っていた。
それで・・・。」
「大佐に嫉妬したの?」
「あぁ・・、それで俺もティアに何かしようと思って・・。」
もう何だか頭の上で
お湯が沸かせそうだ。
ティアは照れた顔で俺の手を握った。
「!?」
「こんなこと、ルークにしかしないんだから・・・・・。」
「ぇ?」
「何回も言わせないで!!」
俺はなにがなんだかわからなかった。
ポカーンとしたままだった。
「は・・・速くみんなの所行くわよっ。」
すこし恥ずかしそうな顔と声で俺の手をひっぱたティア。
触れられてるところが熱かった。
君に触れたい。
あとがき
クリアしました!
ということで千晶が好きなカップリングは
ルクティアなので。
ティアも鈍いけどルークもそれより鈍いのが好きvv